美しきアンビエンス
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David Sylvian - Blemish(2003)
『Blemish』は元ジャパンのフロントマン、デヴィッド・シルヴィアンにとって1999年の『Dead Bees on a Cake』以来となる待望のニュー・アルバムだ。前作は夫人のイングリッド・シャヴェイズに捧げられた愛の賛歌というべき一面をもっていただけに、華麗で幸福感あふれるジャズ/アンビエント的なトーンに包まれていた。だが本アルバムはがらりと一転、苦悩に満ちた内容となっており、時には憎しみすら感じさせる。親しみやすいとはいえないが、聴きごたえは前作に勝るとも劣らない。たとえばオープニングを飾るタイトル・トラック。長大で苦渋をにじませた大曲で、愛する人との破局が語られる中、ギター・コードが揺らめき、時おり暴力的な響きによって中断される。
インプロヴィゼーションを得意とするイギリスのヴェテラン・ギタリスト、デレク・ベイリーとの大胆なコラボレーションが3曲ある。ベイリーによる俳句にも似たムダのない無調のトーンは、心地よさを求めてシルヴィアンを聴こうとする人に試練を強いるだろう。また、「The Only Daughter」のCDをスキップさせるかのようなスクラッチっぽいイフェクトもリスナーを困惑させそうだ。一方、「Late Night Shopping」はアヴァンギャルドなノイズを散りばめた耳障りなサウンドで不安をあおろうとする。だが本作は勇気あるアルバムだ。前作とは正反対の美しさをもった作品として評価したい。(David Stubbs, Amazon.co.uk)
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David Sylvian / Ryuichi Sakamoto - World Citizen(2004)
回を重ねるごとにシンプル化が進むこのコラボレーションは、3度目にして世界の調和をキーワードに。歌うというより、つぶやくシルヴィアンの声と素朴な演奏が彼のソロ『ブレミッシュ』にも通ずる。SKETCH SHOWも参加し、ひそかな“YMOヴァーチャル再結成”も。(「CDジャーナル」データベースより)
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Akira Rabelais - Spellewauerynsherde(2004)
Spellewauerynsherde: Spell. Wavering. Shard. Spell as in speaking, incantation, a digitally constructed matrix of words and voices, summoning up a strange, distant past. Wavering: the shivering of those voices as they dissolve and recombine in Rabelais... rich filtering systems, turning into pulsating, frequency rich drones. Shard: fragments, of voices, of ideas, of memories, of the past, brought back to life again. Spellewauerynsherde is built up from found sounds, field recordings of traditional Icelandic a cappella lament songs recorded in the late 1960s or early 1970s on Ampex tapes and then forgotten about. After discovering the neglected tapes, cleaning them up and digitizing them for a library, Rabelais became fascinated with the heartbreaking sadness of the voices and began to think of them as source material for a series of compositions.
~竹村延和との共演でも知られるアキララベリーの最新作。この長い単語のタイトルの意味は、分解すれば、Spell. Wavering. Shardになります。その名の通り、単語や文字を読み上げるヴォイスをフィルタリングしたサウンドに、1960年代から1970年代初頭にアイスランドでフィールド・レコーディングされたサウンドを組み合わせて制作された作品。David SylvianのレーベルSamadhi~~ Soundからのリリース。果てしなく美しいサウンドスケープ。宗教的な歌声。アンビエント作品の傑作でしょう。美しいアートディレクションはDavid Sylvian!~(amazon.co.jp)
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Harold Budd - Avalon Sutra(2004)
ハロルド・バッドはしばしばアンビエントのミュージシャンと呼ばれるが、彼がブライアン・イーノと何枚かアルバムを録音しなかったら(『Ambient 2: The Plateaux of Mirror』、『The Pearl』)、彼はきっと現代室内楽の作曲家になっていただろう。実際に彼がアンビエントの室内楽の名づけ親で、そのスタイルはせつなくも美しいメロディー、絶え間ないメランコリー、そして深淵な宇宙と大気の感覚が特徴。現在68歳のバッドはこう語っている。これが潮時で、自分は『Avalon Sutra』を辞世の句としてだけでなく、マイナーキーのキャリアの最高傑作として、去ると。 小作品がいくつも収録され、そのほとんどがあまりにも短く、バッドはストリング・カルテット、ジョン・ギブソンの風、アンビエントな雰囲気の中に自分のピアノを織り込んでいる。バッドの音は思い出に取り憑かれ、詩的なタイトルの多くが人生経験に由来しているようだ。数曲は「A Walk in the Park with Nancy (In Memory)」のように献呈されているものもある。のびのびとしたミュージシャン、バッドはしばしばその時々で曲を即興でやった。「Rue Casamir Delavigne」はキーボードの低音で組み立て、バッドのアコースティックとエレクトロニック・ピアノの内なる会話となっている。『Avalon Sutra』の固まったフレームにもこうした即興が他にも何曲かあり、内なるロジックはストリング・カルテットのアレンジ「Three Faces West」あるいは「L'enfant Perdu」で熟考されている。実際、バッドの即興はつねに、完全に作曲された音を出していた。ピアノの繊細な音が暖かい日につららを溶かしていくように。2枚目のボーナスCDもあり、アキラ・ラブレーによるエクステンデット・リミックスもある。ラブレーはバッドの小作品のひとつを取りあげて、さらに熟考できる域まで広げている。「As Long as I Can Hold My Breath (At Night)」はスローモーションの華麗な曲に変身。どちらのディスクを聞く時も、時間をとってゆったり聞こう。このあいまいで変形する世界に浸りたいから。きっとそうしてよかったと思うはずだ。(John Diliberto, Amazon.com)
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David Sylvian - The Good Son vs The Only Daughter (The Blemish Remixes)(2005)
シルヴィアンの最高作との評価も多い『ブレミッシュ』のリミックス集。レディメイドFC、バーント・フリードマン、半野善弘、池田亮司ら、世界的に評価の高い先鋭アーティストのリミックスは、歌を活かした別ヴァージョン集的なシックな音世界が秀逸。(「CDジャーナル」データベースより)
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Nine Horses - Snow Borne Sorrow(2005)
david sylvian & steve jansen & burnt~ friedmanの3人によるアルバム。davidのファンでありながら最近のアルバムは近くを感じなかったが、これは断然聞ける。davidの最初の頃のソロに通じるものを感じた。一見小難しく思える音は自由で、足もとがしっかりした落ち着きを放ったような、それでいて内への心地よい圧迫感が寂しくも懐かしい、そんなふうに感じる。steveの参加もかなり影響あるのか、安心して耳~~を任せられた。2曲目では涙が出そうだ。坂本龍一、ユカフジイをはじめ、参加アーチストも豪華。アートワークもいつも注目していて楽しみにしている。こちらも申し分ない。~(by ryu/amazon.co.jp)
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Nine Horses - Wonderful World(2006)
前半2曲はアルバムと全く同じで、後半はアルバム未収録曲。ベースやギター、サックスなどにアナログ楽器を選んでるだけあって、どこかしらジャズっぽさを纏ったエレクトロニカに、ロックっぽいところもあるという非常に形容の難しいオリジナルなサウンドを展開したプロジェクトだったが、本シングル表題曲はアルバムのトップにも収まっている訳で、本プロジェクトの音を代表するようなサウンドとして位置づけられていたのだろう。 心象風景の吐露が創作の核にある一連のデヴィのソロ作品に較べると、音作りとチーム作業を行うことが優先されたプロジェクトだったように思うが、精神衛生的なバランスを取る意味でもこの共同作業は必要だったのではなかろうか。 キャッチーさに欠ける地味な曲が多いため星は渋めに点けたが、どの曲もデビ特有の粘っこい低音ボイスが堪能でき、またそれが生楽器の音を効果的に取り入れたサウンドともマッチしている。(by イッパツマン/amazon.co.jp)
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Derek Bailey - To Play - The Blemish Sessions(2006)
デヴィッド・シルヴィアンの傑作『ブレミッシュ』のために録音されたデレク・ベイリーのソロ・セッションをシルヴィアン自身が纏めた作品集。最初にお断りしておくと、私はこの孤高の即興演奏家の熱心な聴き手ではないし、わずかばかり所有する作品に耳を傾ければ、難解な哲学講義を拝聴するが如く退屈を感じてしまうというのが正直なところ。そんなリスナーにとり、本作は思いの外雄弁でフランクに感じられる。それはベイリー翁の狷介な印象を僅かばかり覆すものだ。それはこのセッションが、眼前には存在しない大西洋の向こうに待つ歌い手(シルヴィアン)に対して、あるいはこれから紡がれるであろう新たなる歌を念頭に置き奏されているからで、その意味では、厳密に言えばここでの演奏はベイリーのソロではない。ベイリーとシルヴィアンの接点がいつから有ったのかは寡聞にして知らないが、ここでの演奏は近年の最新録音技術(大友良英氏の実作者の経験と想いを含んだ解説が詳しい)を使った、二人の交感の希有な記録である。そうした点からも本作はシルヴィアンの『ブレミッシュ』と共に永く記憶されるべき傑作である。 最後にシルヴィアンのミキシングも特筆ものの素晴らしさ。 (by t-izu/mazon.co.jp)
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David Toop - Sound Body(2007)
評論家/サウンド・アーティストのDAVID TOOPのアルバム。音楽ではなくまさにアンビエンスで、ヴァイオリンや琴などの弦楽器や様々な打楽器、そしてフィールド・レコーディングやエレクトロニクスにより、静寂の中に微かな音の断片が現れては消える。(spiral.co.jp)
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Nine Horses - Money For All(2007)
ナイン・ホーセスの、実質上のセカンド・シングルとなるだろうミニ・アルバム。 シングル曲と呼んで構わないだろう「マネー・フォー・オール」と「ゲット・ザ・ヘル・アウト」を筆頭に、輸入盤でアルバム『スノー・ボーン・ソロウ』を買っていた人には嬉しい、日本盤ボーナス・トラックだった「バーズ・シングス・ゼア・ライヴス」と、4曲のバーント・フリードマンによるリミックス、表題曲の別ヴァージョンとで構成されている。 シングル曲は2曲ともアップ・テンポで、小気味良い傑作曲。「マネー・フォー・オール」は女声コーラスが、「ゲット・ザ・ヘル・アウト」は挿入される弦楽器の調べが美しい。ともに、ライヴでの演奏も期待される。 リミックス(と別ヴァージョン)は、よくありがちなギッチンギッチンの浪費テクノ・リミックスなんかじゃあなく、楽曲の素質を活かした――デヴィッド・シルヴィアンの『オンリー・ドーター』を思い出すといい――聴きごたえのあるリミックス。荒げたギターの音色が付加されていたり、弦楽器が加わっていたりなどするが、どれも透明でしっとりとしており、根底に響く「歌」を破壊していない。寧ろやわらかく包んでくれている。 筆者はこれを、睡眠の友としている。心地好いリラックス感が得られる、至福の音世界だ。(by KEN "生悟"/amazon.co.jp)
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