2008年11月9日

[292] Roger Eno & Harmonia Ensemble - In a Room



Composed by Roger Eno. CD includes tracks for solo piano. All pieces are executed with the usual class of a trio -Orio Odori, Damiano Puliti and Alessandra Garosi- who are proving to be the most fresh and original interpreters of new post-modern in Europe. Materiali Sonori. 2005.
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家具の音楽」というものは20世紀初頭すでにエリック・サティによって書かれている。繰り返されるフレーズは複雑な綾を織ることもなく、ただ並置される。床から天井へと、壁の端から端へと眺めても変化することも互いの線が折り重なることもない壁紙模様の音楽* 。

*サティ『県知事の私室の壁紙』
ロジャー・イーノがそんな音楽の姿を引き継ぎ、真っ当な室内楽編成でフレーズを繰り返すようになったのは、"Between Tides" からだった。クラリネット、チェロ、ピアノを中心とするアンサンブルは、始まりと終わりの明確ではない、ちょうど壁紙やカーテンの見本帖のように切り取られた音楽を紡ぐ。その非完結的でもあり、終わりを見届けたくなる求心力を持たないそれぞれのトラックは、BGMと言いながら実際には従前のようにサビもあれば終止もある「名曲ストリングス・アレンジ」アルバムとは質的に、違うものである。
それぞれの曲はもちろんテーマを持っているものの、ただ繰り返すことをベースにしていることで発展性を抑えている点で前作同様であり、「音楽」という強い存在感を後退させることに成功している。このディスクは、BGMというものが耳に心地よい音色操作によってのみ生まれるものではなく、音楽のフォルムによってこそ成立するのではないかと、改めて気付かせてくれる。
叙情的で美しい旋律を持ちながらも展開を経る前に消えて去っていく、そんなどこまでも乾いた音楽を、ここでもロジャー・イーノは書いている。
http://www.netlaputa.ne.jp/~pass-age/AMBIENT/reno.html

THX Just Another Garden

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